各疾患(分野)における知識をまとめております。新人セラピストは適切な評価に基づき、運動介入時のリスク管理において失敗を減らす。さらに新人を指導する立場にある中堅者セラピストは忘れかけていた内容を思い出すツールとなる。以上により 新人と指導者において共通認識を持ちながら、臨床思考を深めることを目標としております。

心エコーをどう活かすか

心エコーってどの値をどう見ていいものか、悩みますよね。

リハビリに活かすにはどう判読していけばいいか、考えてみます。

 

 

 

           

 

心機能のリスク層別化

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まず、心機能を評価するときに、3つの項目ごとにどの程度リスクがあるか見ていく必要があります。

今回は、心エコーなので心ポンプ能を中心に話を進めていきます。

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心ポンプ能とは心拍出量のことです。

したがって心エコーの結果から、一回拍出量がどれぐらい保たれているか評価します。

 

          

左室収縮能

とりあえず、良く分からなくて最初に見るのがこれなんじゃないかと思います。

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目安となる数値は病院や人によって結構判断がバラバラみたいですが参考に。

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しかし、LVEFが良いから心拍出量が多いとは限らないため、形態や弁機能、壁運動機能を見て、総合的に判断する必要があります。

 

          

心エコー判読の順番

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まずは循環血液量が適切に保たれているか、

それを判断したうえで心臓の形態、壁運動、弁機能などを把握します。

これらがちゃんと機能していない場合、LVEFやE/e'の数値が過大、もしくは過小評価されてしまうので注意が必要です。

 

          

各指標と基準値、知っておきたいこと

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運動時は。。。。

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結局、運動時の心ポンプ能は安静時には正確に評価できないんです。

でも、事前にリスクがどのくらい高いかを把握しておくことはとても大切です。

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前負荷の機能が保たれていることは、運動時の心ポンプ能に非常に大切です。

離床時間や、筋力が影響してくるためリハビリが積極的に関われる領域です。

 

          

運動中の心ポンプモニタリング

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で、実際に運動中には上の評価項目に注意して運動を進めていきながら徐々に負荷量を設定していきます。修正Borg Scaleは簡便でとても便利です。