各疾患(分野)における知識をまとめております。新人セラピストは適切な評価に基づき、運動介入時のリスク管理において失敗を減らす。さらに新人を指導する立場にある中堅者セラピストは忘れかけていた内容を思い出すツールとなる。以上により 新人と指導者において共通認識を持ちながら、臨床思考を深めることを目標としております。

脳画像のみかた

今回は、脳画像のみかたについて。特に脳卒中の話を中心に進めます。

 

              

CT・MRIの違い

まずは各画像の違い

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CTは出血が見やすい、早い。

MRI脳梗塞がみやすい、金属があると禁忌。

ってところは大きな違いですかね。

 

MRIにはいくつか画像の種類があって、以下のような特徴があります。

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したがって、

脳出血の有無を見るならCT

脳梗塞を見るなら拡散強調像(DWI)⇒T2、FLAIRでおおよそ判別できます。もし病変が脳室近くで、脳室が光って見えづらければFLAIRを使います。

 

 

              

水平断での脳画像のみかた

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各水平断でそれぞれ見やすい領域がありますので、それぞれポイントを押さえておくとわかりやすくなると思います。

 

             

脳動脈の支配領域

最後に、どの部位がどの脳動脈から血流が来ているかの図を示します。

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ホムンクルスの絵と組み合わせると、前大脳動脈領域が障害されると下肢の麻痺が強そうだなだったり、中大脳動脈のこの部分の障害なら下肢の麻痺はもっと改善するのでは?などと予測するのに役立てることができると思います。

また、中大脳動脈が広範囲に障害されていた場合でも、内包後脚は前脈絡叢動脈に支配されているため、保たれている場合もあります。