各疾患(分野)における知識をまとめております。新人セラピストは適切な評価に基づき、運動介入時のリスク管理において失敗を減らす。さらに新人を指導する立場にある中堅者セラピストは忘れかけていた内容を思い出すツールとなる。以上により 新人と指導者において共通認識を持ちながら、臨床思考を深めることを目標としております。

人工呼吸器について

人工呼吸器のMODEや離脱の重要性を整理していきます。

 

人工呼吸器の役割

人工呼吸器は一言でいえば、換気の補助又は代行する装置。

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人工呼吸の対象は、生命維持が危機的状況にある(自発呼吸が不足又は消失している)、酸素投与のみでは酸素化が不十分である、強い呼吸努力や呼吸困難感がある場合などです。

 

人工呼吸器のMODE

大きく分けると3種類あります。

1.A/C   ⇒ 強制換気主体

2.SPONT  ⇒ 自発呼吸主体

3.SIMV   ⇒ 強制と自発を組み合わせ

 

ポイントは換気が強制的か、補助的か。

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自発呼吸はあるが換気量が不足しているような症例ではPSの圧を上げて対応します。 

改善した際にはPSの圧を下げることで、後述するウィニングにつなげることができます。

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A/Cは強制的、SPONTは自発呼吸の補助、SIMVは2つの両立、となります。 

 

 

 人工呼吸器の離脱へ

 なぜ離脱をする必要があるか。それは呼吸器関連の合併症が非常に多いため!

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早期に離脱を目指すためのポイント

1.鎮静・鎮痛の評価

2.自発呼吸トライアル(SBT)

3.ウィーニングプロトコル

の3つのポイントが重要です。

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これらのポイントを抑えることで、呼吸器の期間を減らし、予後の改善につながります。

具体的なSBT、ウィーニングプロトコルについてはまたいつか。